用語の定義
これまで奥山先生の戦略の階層に沿って話を進めてきましたが、用語に関して、書いている私も混乱してきましたので、ここで用語の再定義をします。
“世界観”とは、個人の夢を含んだ、これからの世界の姿です。未来の地図と言えます。未来のことなので地図は全く正確だとは言えませんが、地図がないと何の計画も立てられません。
“政策”は分かりにくいので、実際の政治で考えると、政権交代が起こった場合に大きく変わるのは金の流れ、つまり政策によって、政権の支持母体を通るように国の支出が変えられます。政策決定の際に重要なことは、どの支持母体を助けたいか、支持してもらいたいかです。個人の場合も同じだと考えて、“政策”は“支持母体”と言い換えてみます。
“支持母体”とは、世界観という地図の中にある場所です。勿論ひとつだけとは限りませんが、個人がどの方向の人たちを助けたいか、支持されたいかです。
『戦略』とは、世界観の中で向かうべき場所へ行くための道筋にあたります。地図がなければ道筋の立てようがなく、向かうべき場所が分からなければ道筋は必要ありません。一つの場所へ向かう道筋も、当然ながら複数存在します。逆に言うと、一つに絞るよりも複数を同時に歩むことべきだと考えます。その意味では、“世界観”・“支持母体”が決められた段階で、戦略はほとんど決定しているのでしょう。ただし、道筋を歩む過程は時間経過を伴うので、向かうべき場所は未来にあることは、常に意識すべきです。
『戦術』とは、道筋を進むために必要な方法論です。
私の中ではこんな感じに整理できたので、今後はこのように用語を使用したいと思います。