VALUについての懸念?

VALUというサービスが始まり、Twitter上でよく見かけるようになりました。

VALUとは、簡単に言うと、個人を株式会社に見立てて、価値(評価)が上がりそうな個人にビットコインを用いて投資を行うサービスです。

正に『評価経済社会』そのものといえるような仕組みです。クラウドファンディングとも似ていますが、プロジェクトを特定しないことで、純粋に個人に投資を行います。

これを最初に目にしたときは、驚きと興奮で凄いことが始まったと、ワクワクしましたが、あえて、立ち止まって考えたいと思いました。

 

まず、このサービスは既に実社会やSNS上で評価が高い人ほどVALUを買われます。サービスが始まったばかりなので、我先にと、VALUを買う方もいるかもしれませんが、そもそも評価経済社会』では、貨幣よりも評価をいかに多く稼ぐかの競争でもあります。そう考えると、VALUを買うことで、自分自身の評価を上げられないと意味がありません。デイトレーダーのような売り買いを頻繁に行う行為は、自分自身の評価を下げることになります。

個人を応援するという意味で買うのであれば、売るという選択肢はほぼないことになるので、VALUを売る側の考える配当がどれだけ自分の評価を上げる可能性があるかを見定める必要があります。

 

また、個人を応援するための資金援助として、既にクラウドファンディングがあって、クラウドファンディングの場合は個人を応援すると同時に、プロジェクトに賛同するかがポイントとなりますが、VALUのような個人に対する投資は、投資の行為のハードルが少し低いことになります。

VALUを売る個人の熱烈なファンであり、既に顔見知り程度の関係になっている人にとっては、そのVALUを買うことは、半ば義務のように感じるかもしれません。既にクラウドファンディングや、メルマガ、サロン等で個人に対して投資を行っている上に、VALUを買うことになります。そして、その金銭的投資は、果たして金銭の面、或は評価の面でも回収できるのでしょうか。

 

VALUを買う側は、その行為の目的を明確にする必要があります。

VALUを投機と考えるのか。自分自身の評価を稼ぐのか。経験に支払う対価なのか。単なる消費行為なのか。

VALUのアイデアは素晴らしく、新しいものであるため、買う側のリテラシーも大切だと考えます。