キングコング西野さんの戦略を考える

キングコング西野さんの戦略を考えます。

西野さんと言えば、好感度低い芸人として有名ですが、実はものすごい戦略家です。そしてファンがものすごく多い。

好感度が低いこととファンが多いことは一見矛盾するようですが、西野さんはこの違いをいち早く気づき、ファンを増やすことを第一目的にしました。好感度が下がっても言いたいことを言う。そして、その言いたいことは非常に論理的な裏付けがあるため、西野さんの言い分に納得する人も必ずでてきます。

一例を上げると、西野さんはテレビのひな壇には出ないと宣言して、批判を浴びましたが、ひな壇とは司会者及び番組を補佐する役目です。その補佐役を務めあげたところで、個人的なファンはつきにくく、その一助となっているひな壇の集団芸は人間関係で成り立ち、上下関係にしばられ、結局どんなにあがこうと、BIG3ダウンタウンといった大御所や番組を生きながらえさせるシステムからは抜け出せない。

との理由から、西野さんはひな壇に出ることをやめたそうです。また、ひな壇は芸人さんの主戦場ですので、そんな宣言をする西野さんを、ほかの芸人さんたちは面白く思いません。色んな人を巻き込み、議論を呼びますが、この対立の構図は、

西野 対 その他の芸人 です。

この構図を作れた事で、西野さんは勝ちを確信したそうです。

全く同じ構図が、共和党の候補者争いでの

トランプ 対 その他の候補 です。

全ての議論が、西野さん或はトランプを中心になされるこの構図は、例え多数決で敗れたとしても、「その他」を選んだ人たちが、「その他」のファンになることはなく、西野・トランプの賛同者はそのまま、ファンとなる可能性があります。

 

この一例を見ても、西野さんは例え負けてもファンが増えれば良しとする戦略です。ファンとは、西野さんのライブに足を運ぶ人であり、西野さんの活動に協力する人であり、西野さんの思い付きにお金を出す人たちです。

このファンを多くすることで、資金面でも人材面でも事務所やスポンサーに協力を仰ぐ必要がなくなり、同時に口を出されることもなくなり、西野さんが本当に「面白い」と思える何かを仕掛けることができるようになっています。

 

このように見事な戦略家としての西野さんは、とても参考になるので、今後も注目していきます。