かっこいい瞬間

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一人の人間がやってきた全く別々の事が、ある時一点に集約されることがあります。それが本当にかっこいい。

当初は関連など考えず、ただただ好きで始めた事が、実は同一の点を目指していて。それ等の事に費やした時間が見え、偶然であるのですが必然にも思えるように集約されてできた「もの」は、それこそ、オリジナルな「もの」です。

友達のように、個人のやってきた事がわかっていると、その集約の瞬間の流れが見えます。実は出来上がった「もの」よりも、そちらの方が価値があるかもしれません。

出来上がった「もの」だけを提示するよりも、過程を見せる。その過程とは、個人的な嗜好であり趣味であり、継続した時間であり、それらが物語です。

 

では、数人が集まって、得意分野を出し合って出来た「もの」はどうかと言うと、少し作為的過ぎるのではないかと考えました。そこに「偶然性」が含まれることが大切で、その「偶然性」を作為的に出す仕掛けとして一つが、漫画の“ワンピース”のように、仲間を増やす過程を見せることだと考えました。この人を仲間に入れたら良い物ができるという相手に話を持ち掛け、物語の一部になってもらう、或は失敗する。その全てをアーカイブとして残し、最終的な「もの」の創作過程を追体験してもらう。

“ワンピース”の良さは、ルフィが壮大な夢を語り、個性的なキャラクター達を一人ずつ仲間にする過程にあります。

そんな「もの作り」が面白いでしょう。ライブ感と緊張感と偶然性を含む「もの作り」です。